診断基準

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後半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)の診断基準
2024/02/22

A.症状
1. 特定の頭位変換によって回転性あるいは動揺性のめまいがおこる。
2. めまいは数秒の潜時をおいて出現し、次第に増強した後に減弱ないし消失する。めまいの持 続時間は1分以内のことが多い。
3. 繰り返して同じめまい頭位をとると、めまいは軽減するか、おこらなくなる。
4. めまいに随伴する難聴、耳鳴、耳閉塞感などの聴覚症状を認めない。
5. 第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B. 検査所見
フレンツェル眼鏡または赤外線 CCD カメラを装着して頭位・頭位変換眼振検査を行い、出現する眼振の性状とめまいの有無を検査する
1. 坐位での患側向き45度頸部捻転から患側向き45度懸垂位への頭位変換眼振検査にて眼球の上 極が患側へ向かう回旋性眼振が発現する。眼振には強い回旋成分に上眼瞼向き垂直成分が混在していることが多い。
2. 上記の眼振の消失後に懸垂頭位から坐位に戻したときに、眼球の上極が健側へ向かう回旋性眼振が発現する。この眼振には下眼瞼向き垂直成分が混合していることが多い。
3. 眼振は数秒の潜時をおいて発現し、次第に増強した後に減弱、消失する。持続時間は1分以 内のことが多い。眼振の出現に伴ってめまいを自覚する。
4. 良性発作性頭位めまい症と類似しためまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断
後半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)
確実例(Definite)
A. 症状の5項目とB. 検査所見の4項目を満たしたもの。

良性発作性頭位めまい症
寛解例(Probable)
過去にA. 症状の5項目を満たしていたが、頭位・頭位変換眼振を認めず、良性発作性頭位めまい症が自然寛解したと考えられるもの。

良性発作性頭位めまい症
非定型例(Atypical)
A. 症状の5項目とB. 検査所見の4の項目を満たし、B. 検査所見の1-3の項目を満たす眼振を認めないもの。

注:良性発作性頭位めまい症非定型例には、前半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)、後半規管型良性発作性頭位めまい症(クプラ結石症)、多半規管型良性発作性頭位めまい症などが含まれる。

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外側半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)の診断基準
2024/02/22

A. 症状
1. 特定の頭位変換によって回転性あるいは動揺性のめまいがおこる。
2. めまいは数秒の潜時をおいて出現し、次第に増強した後に減弱ないし消失する。めまいの持続時間は1分以内のことが多い。
3. 繰り返して同じ頭位変換を行うと、めまいは軽減する。
4. めまいに随伴する難聴、耳鳴、耳閉塞感などの聴覚症状を認めない。
5. 第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B. 検査所見
フレンツェル眼鏡または赤外線 CCD カメラを装着して頭位・頭位変換眼振検査を行い、出現する眼振の性状とめまいの有無を検査する
1. 臥位での頭位眼振検査にて右下頭位で右向き水平性眼振と左下頭位で左向き水平性眼振の方向交代性下向性(向地性)眼振が発現する。眼振には回旋成分が混在していることが多い。
2. 眼振は数秒の潜時をおいて発現し、次第に増強した後に減弱、消失する。持続時間は1分以内のことが多い。眼振の出現に伴ってめまいを自覚する。 3. 良性発作性頭位めまい症と類似しためまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断 外側半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)
確実例(Definite)
A. 症状の5項目とB. 検査所見の3項目を満たしたもの

良性発作性頭位めまい症寛解例(Probable)
過去にA. 症状の5項目を満たしていたが、頭 位・頭位変換眼振を認めず、良性発作性頭位めまい症が自然寛解したと考えられるもの。

良性発作性頭位めまい症非定型例(Atypical)
A. 症状の5項目とB. 検査所見の3の項目を満たし、B. 検査所見の1と2の項目を満たす眼振を認めないもの。

注:良性発作性頭位めまい症非定型例には、前半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石症)、後半規管型良性発作性頭位めまい症(クプラ結石症)、多半規管型良性発作性頭位めまい症などが含まれる。

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外側半規管型良性発作性頭位めまい症(クプラ結石症)の診断基準
2024/02/02

A.症状
1. 特定の頭位により、回転性あるいは動揺性 のめまいがおこる。
2. めまいは潜時なく出現し、特定の頭位を維持する限り1分以上持続する。
3. めまいに随伴する難聴、耳鳴、耳閉塞感などの聴覚症状を認めない。
4. 第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B. 検査所見
フレンツェル眼鏡または赤外線 CCD カメラを 装着して頭位・頭位変換眼振検査を行い、出現する眼振の性状とめまいの有無を検査する
1. 臥位での頭位眼振検査にて右下頭位で左向き水平性眼振と左下頭位で右向き水平性眼振の方向交代性上向性(背地性)眼振が発現する。眼振には回旋成分が混在していることが多い。
2. 眼振は潜時なく出現し、めまい頭位を維持する限り1分以上持続する。眼振の出現に伴ってめまいを自覚する。
3. 良性発作性頭位めまい症と類似しためまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断
外側半規管型良性発作性頭位めまい症(クプラ 結石症)
確実例(Definite)
A.症状の4項目とB.検査所見の3項目を満たしたもの。

良性発作性頭位めまい症寛解例(Probable)
過去にA.症状の4項目を満たしていたが、頭 位・頭位変換眼振を認めず、良性発作性頭位めまい症が自然寛解したと考えられるもの。

良性発作性頭位めまい症非定型例(Atypical) A.症状の4項目とB.検査所見の3の項目を 満たし,B.検査所見の1と2の項目を満たす眼 振を認めないもの。

注:良性発作性頭位めまい症非定型例には,前半規管型良性発作性頭位めまい症(半規管結石 症)、後半規管型良性発作性頭位めまい症(クプ ラ結石症)、多半規管型良性発作性頭位めまい症などが含まれる。

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メニエール病(Meniere's disease)の診断基準
2024/02/22

A. 症状
1. めまい発作を反復する。めまいは誘因なく発症し、持続時間は10分程度から数時間程度。
2. めまい発作に伴って難聴、耳鳴、耳閉感などの聴覚症状が変動する。
3. 第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B, 検査所見
1. 純音聴力検査において感音難聴を認め、初期にはめまい発作に関連して聴力レベルの変動を認める。
2. 平衡機能検査においてめまい発作に関連して水平性または水平回旋混合性眼振や体平衡障害などの内 耳前庭障害の所見を認める。
3. 神経学的検査においてめまいに関連する第Ⅷ脳神経以外の障害を認めない。
4. メニエール病と類似した難聴を伴うめまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。
5. 聴覚症状のある耳に造影MRIで内リンパ水腫を認める。

診断 メニエール病確定診断例(Certain Meniere’s disease)
A. 症状の3項目を満たし,B.検査所見の5項目を満たしたもの。
メニエール病確実例(Definite Meniere’s disease) A. 症状の3項目を満たし、B. 検査所見の1~4の項目を満たしたもの。

メニエール病疑い例(Probable Meniere’s disease) A. 症状の3項目を満たしたもの。 診断にあたっての注意事項 メニエール病の初回発作時には、めまいを伴う突発性難聴と鑑別できない場合が多く、診断基準に示す発作の反復を確認後にメニエール病確実例と診断する。

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メニエール病非定型例(蝸牛型)(Cochlear type of atypical Meniere’s disease)の診断基準
2024/02/22

A.症状
1.難聴、耳鳴、耳閉塞感などの聴覚症状の増悪、軽快を反復するが、めまい発作を伴わない。
2.第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B.検査所見
1.純音聴力検査において感音難聴を認める。聴力型は低音障害型または水平型感音難聴が多い。
2.神経学的検査において難聴に関連する第Ⅷ脳神経以外の障害を認めない。
3.メニエール病と類似した難聴を呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断
メニエール病非定型例(蝸牛型)
確実例(Definite cochlear type of atypical Meniere’s disease)
A.症状の2項目を満たし、B.検査所見の3項目を満たしたもの。
診断にあたっての注意事項 急性低音障害型感音難聴の診断基準(案)(厚生労働省急性高度難聴調査研究班,2012年改訂)の参考事項2に蝸牛症状が反復する例がある、と記載されており、難聴が反復する急性低音障害型感音難聴とメニエール病非定型例(蝸牛型)とは類似した疾患と考えられる。

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メニエール病非定型例(前庭型)(Vestibular type of atypical Meniere’s disease)の診断基準
2024/02/02

A.症状
1.メニエール病確実例に類似しためまい発作を反復する。一側または両側の難聴などの聴覚症状を合併している場合があるが、この聴覚症状は固定性でめまい発作に関連して変動しない。
2.第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B.検査所見
1.平衡機能検査においてめまい発作に関連して水平性または水平回旋混合性眼振や体平衡障害などの内耳前庭障害の所見を認める。
2.神経学的検査においてめまいに関連する第Ⅷ脳神経以外の障害を認めない。
3.メニエール病と類似しためまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断 メニエール病非定型例(前庭型)
確実例(Definite vestibular type of atypical Meniere’s disease)
A.症状の2項目を満たし,B.検査所見の3項目を満たしたもの。
診断にあたっての注意事項 メニエール病非定型例(前庭型)は、内リンパ水腫以外の病態による反復性めまい症との鑑別が困難な場合が多い。めまい発作の反復の状況、めまいに関連して変動しない難聴などの聴覚症状を合併する症例では その状態などを慎重に評価し、内リンパ水腫による反復性めまいの可能性が高いと判断された場合にメニエール病非定型例(前庭型)と診断する。

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遅発性内リンパ水腫(Delayed endolymphatic hydrops)の診断基準
2024/02/02

A.症状
1.片耳または両耳が高度難聴ないし全聾。
2.難聴発症より数年~数10年経過した後に、発作性の回転性めまい(時に浮動性)を反復する。めまいは誘因なく発症し、持続時間は10分程度から数時間程度。
3.めまい発作に伴って聴覚症状が変動しない。
4.第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B.検査所見
1.純音聴力検査において片耳または両耳が高度感音難聴ないし全聾を認める。
2.平衡機能検査においてめまい発作に関連して水平性または水平回旋混合性眼振や体平衡障害などの内耳前庭障害の所見を認める。
3.神経学的検査においてめまいに関連する第Ⅷ脳神経以外の障害を認めない。
4.遅発性内リンパ水腫と類似しためまいを呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知のめまい疾患を除外できる。

診断
遅発性内リンパ水腫確実例(Definite delayed endolymphatic hydrops)
A.症状の4項目とB.検査所見の4項目を満たしたもの。

遅発性内リンパ水腫疑い例(Probable delayed endolymphatic hydrops)
A.症状の4項目を満たしたもの。 診断にあたっての注意事項 遅発性内リンパ水腫は、多くの場合一側耳が先行する高度難聴または全聾で対側耳は正常聴力であり、難聴耳に遅発性に生じた内リンパ水腫が病態と考えられているため、遅発性内リンパ水腫(同側型)とも呼ば れる。一方、一側耳が先行する高度難聴または全聾で、難聴発症より数年~数10年経過した後に対側の良聴耳の聴力が変動する症例を遅発性内リンパ水腫(対側型)と診断する場合がある。対側の良聴耳に遅発性に生じた内リンパ水腫が病態と考えられているためである。めまいを伴う場合と、伴わない場合がある。しか し,遅発性内リンパ水腫(対側型)は、先行する難聴とは関連なく対側の良聴耳に発症したメニエール病と鑑別できないことが多く、独立した疾患であるかについては異論もある。

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前庭神経炎(vestibular neuritis)の診断基準
2024/02/02

A. 症状
1. 突発的な回転性めまい発作で発症する。回転性めまい発作は1回のことが多い。
2. 回転性めまい発作の後、体動時あるいは歩行時のふらつき感が持続する。
3. めまいに随伴する難聴、耳鳴、耳閉塞感などの聴覚症状を認めない。
4. 第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。
B. 検査所見
1. 温度刺激検査により一側または両側の末梢前庭機能障害(半規管機能低下)を認める。
2. 回転性めまい発作時に自発および頭位眼振検査で方向固定性の水平性または水平回旋混合性眼振を認 める。
3. 聴力検査で正常聴力またはめまいと関連しない難聴を示す。
4. 前庭神経炎と類似のめまい症状を呈する内耳・後迷路性疾患、小脳、脳幹を中心とした中枢性疾患など、原因既知の疾患を除外できる。

診断
前庭神経炎確実例(Definite vestibular neuritis)
A.症状の4項目を満たし、B.検査所見の4項目を満たしたもの。

前庭神経炎疑い例(Probable vestibular neuritis)
A.症状の4項目を満たしたもの。

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両側前庭機能障害(bilateral vestibulopathy)の診断基準
2024/02/02

A.症状
1.頭部の運動や体動時に非回転性めまいや動揺視が誘発される。閉眼などにより視覚が遮断されると身体のふらつきが増強する。
2.めまいと関連する中枢神経症状を認めない。
B.検査所見
1.温度刺激検査により両側の末梢前庭機能(半規管機能)の消失または高度低下を認める。
[注]氷水(5℃以下)20~50 ml を20~30秒で外耳道に注入しても温度眼振を認めない場合を「消失」, 温度眼振が微弱な場合を「高度低下」。
2.両側前庭機能障害と類似のめまい症状を呈する内耳・後迷路性疾患,小脳,脳幹を中心とした中枢性疾患など,原因既知の疾患を除外できる。

診断 両側前庭機能障害
A.症状の2項目を満たし,B.検査所見の2項目を満たしたもの。

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前庭性片頭痛(vestibular migraine)の診断基準
2024/03/02

1. 前庭性片頭痛(vestibular migraine)
A.少なくとも5回の中等度から重度の前庭症状の発作が5分から72時間続く
B.現 在 あ る い は 過 去 に ICHD(International Classification of Headache Disorders,国 際 頭痛分類)の前兆のない片頭痛あるいは前兆 のある片頭痛の診断基準を満たした頭痛がある
C.前庭発作の少なくとも50%に次の一つ以上の 片頭痛兆候がある
 ・次のうちの二つ以上の特徴を持つ頭痛。片側 性,拍動性,中等度から重度の痛みの強さ, 日常動作による痛みの増悪
 ・光過敏と音過敏
 ・視覚性前兆
D.他の前庭疾患や ICHD の診断基準にあては まらない

2.前 庭 性 片 頭 痛 疑 い(probable vestibular migraine)
A.少なくとも5回の中等度から重度の前庭症 状の発作が5分から72時間続く
B.前庭性片頭痛の診断基準のBまたはCのうち 一つのみ該当する(片頭痛既往または発作中の片頭痛兆候)
C.他の前庭疾患や ICHD の診断基準にあては まらない
注意

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持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)の診断基準
2024/03/02

PPPD は以下の基準A~Eで定義される慢性の前 庭症状を呈する疾患である。診断には5つの基準全 てを満たすことが必要である
A.浮動感,不安定感,非回転性めまいのうち一つ 以上が,3ヶ月以上にわたってほとんど毎日存在する
1.症状は長い時間(時間単位)持続するが,症 状の強さに増悪・軽減がみられることがある
2.症状は1日中持続的に存在するとはかぎらな い
B.持続性の症状を引き起こす特異的な誘因はない が,以下の3つの因子で増悪する
1.立位姿勢
2.特定の方向や頭位に限らない能動的あるいは受動的な動き
3.動いているもの,あるいは複雑な視覚パターンを見たとき
C.この疾患は,めまい,浮動感,不安定感を引き 起こす病態,あるいは急性・発作性・慢性の前 庭疾患,他の神経学的・内科的疾患,心理的ス トレスによる平衡障害が先行して発症する
1.急性または発作性の病態が先行する場合は, その先行病態が回復するにつれて症状は基準 Aのパターンに定着する。しかし,症状は初 めに間欠的に生じ,持続性の経過へと固定していくことがある
2.慢性の疾患が先行する場合は,症状は緩徐に 進行し,次第に悪化していくことがある
D.症状は,顕著な苦痛あるいは機能障害を引き起 こしている
E.症状は,他の疾患や障害ではうまく説明できな い

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前庭性発作症(vestibular paroxysmia)の診断基準
2024/03/02

1.前庭性発作症(vestibular paroxysmia) 診断にはA~Eの基準全てを満たすことが必要で ある。
A.少なくとも10回の自発性の回転性あるいは非 回転性のめまい発作を認める
B.めまい発作の持続時間は1分以内である
C.めまい発作に伴う特徴的な脳神経症状が存在する
D.カルバマゼピン,オクスカルバゼピンが奏功 する
E.他の疾患ではうまく説明できない

2.前庭性発作症疑い(probable vestibular paroxysmia)
診断にはA~Eの基準全てを満たすことが必要で ある
A.少なくとも5回の回転性あるいは非回転性の めまい発作を認める
B.めまい発作の持続時間は5分以内である
C.めまいは自発的に,もしくは特定の頭部運動 により生じる
D.めまい発作に伴う特徴的な脳神経症状が存在 する
E.他の疾患ではうまく説明できない

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突発性難聴の診断基準
2024/03/02

主症状
1.突然発症
2.高度感音難聴
3.原因不明

参考事項
1.難聴(純音聴力検査での隣り合う3周波数で各30dB 以上の難聴が72時間以内に生じた)
   ⑴ 急性低音障害型感音難聴と診断される例を除外する
   ⑵ 他覚的聴力検査またはそれに相当する検査で機能性難聴を除外する
   ⑶ 文字通り即時的な難聴、または朝、目が覚めて気づくような難聴が多いが、数日かけて悪化する例もある
   ⑷ 難聴の改善・悪化の繰り返しはない
   ⑸ 一側性の場合が多いが、両側性に同時罹患する例もある
2.耳鳴
   難聴の発生と前後して耳鳴を生ずることがある
3.めまい、および吐気、嘔吐
   難聴の発生と前後してめまい、および吐気、嘔吐を伴うことがあるが、めまい発作を繰り返すことはない
4.第8脳神経以外に顕著な神経症状を伴うことはない

診断の基準:主症状の全事項をみたすもの
(厚生省特定疾患突発性難聴調査研究班、1973年) (厚生労働省難治性聴覚障害に関する研究班、2015年改訂)

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急性低音障害型感音難聴の診断基準
2024/03/02

主症状
1.急性あるいは突発性に耳症状(耳閉塞感,耳鳴, 難聴など)が発症
2.低音障害型感音難聴
3.めまいを伴わない
4.原因不明

参考事項
1.難聴(純音聴力検査による聴力レベル)
① 低音域3周波数(0.125kHz,0.25kHz,0.5 kHz)の聴力レベルの合計が 70dB 以上
② 高音域3周波数(2,4,8kHz)の聴力レベ ルの合計が 60dB 以下
2.蝸牛症状が反復する例がある
3.メニエール病に移行する例がある
4.軽いめまい感を訴える例がある
5.時に両側性がある

確実例 : 主症状のすべて,および難聴基準①,② をみたすもの
準確実例 : 主症状のすべて,および難聴基準①をみ たし,かつ高音域3周波数の聴力レベル が健側と同程度のもの
(厚生労働省 難治性聴覚障害に関する研究班 2017年改訂)

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2024/02/02

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2024/02/02

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